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人間ドックで「視神経乳頭陥凹 要精査」と言われた

[2011.01.22]

人間ドックで、視神経乳頭陥凹と指摘された方、当院でも多くの患者さんが心配され来院されます。
まず、どういうこと?という質問があります。簡単に言うと「緑内障の疑いあり」となります。次に「緑内障って何? 白内障は怖くないけど緑内障は怖いやつ違うの?」なんて言われます。「緑内障は怖くない」という過去のブログもあるますので参照して下さいね。


さて、緑内障につき説明しましょう。
視神経とは、直径約1.5mm程度のもので眼底の中心部分のやや鼻側にあります(図1参照)。視神経の中には白っぽく見える陥凹部分があり正常の場合 視神経乳頭の直径に対して陥凹部分の直径は50%~60%程度の大きさと言われています。視神経乳頭陥凹部が60%以上になると視神経乳頭陥凹拡大(図2)と指摘されるのです。
初期の緑内障患者さんは、自覚症状に乏しく眼科受診の際にたまたま見つかる場合などもありますし、強度の近視の方がコンタクトレンズの検診の際に発見される場合もあります。診断に必要なのは、視力検査、眼圧検査、眼底検査、視野検査などです。緑内障の診断に必ず必要になるのが、視野異常を認めることと、その視野異常に一致する眼底異常を認めることだからです。
言い換えれば、視神経乳頭陥凹を指摘されても視野異常を起こしていなければ緑内障は発症しておらずあくまでも疑いだけで経過観察は必要ですが、すぐに治療が必要というわけではありません。
予約検査になりますが、1日で検査・診断が可能です。初診の場合は3割負担の場合で4500円程度が必要になります。
当院での検査の特色
★無散瞳眼底カメラ
レッドフリーモードでの撮影が可能で網膜神経線維束欠損という緑内障性変化をよりはっきりと撮影可能であり的確な診断ができます。(図3)にありますように視神経が白っぽく見えるばかりでなく視神経の下側の網膜がより暗く写っています。(図4)をみても白黒写真で暗く見えている部分が神経線維束欠損と呼ばれる視野異常をおこしている部分です。
★静的視野検査
カールツァイス社製のハンフリー視野検査(図5 ,図6)を導入しております。また今までの検査結果を時系列で確認する(図7)ことができます。症状が悪化していないか?悪化している場合でもどの程度の進行で投薬の追加・手術をするかの判断材料になります。
★動的視野検査
静的視野検査と違って、視野欠損の範囲を大きな範囲で検査するものです。ベテランの視能訓練士が検査します。
日本人の40才以上の20名に1人(約5%)に存在するとされている正常眼圧緑内障。よく言われていることですが、早期発見・管理・治療が何よりも大事です。
以下に図1-7までを順に示します。
続編を書きました。

2013.4.30 追記





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