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薬などに制限のある緑内障は、実は少ない!

[2022.09.09]

院長の岩崎直樹です。

クリニックや病院から処方箋をもらい、調剤薬局に行ったら、「緑内障ありませんか?」と聞かれたこと、ありませんか?当院ではたくさんの「緑内障疑い」の方を経過観察しています。緑内障として治療中の方は500人前後ですが、それよりはるかに多くの「緑内障疑い」の方たちを診ています。その方達から「薬局や他の医療機関で緑内障があるか聞かれたのだけど、どう答えたら良いですか?」とお電話を受けます。実は緑内障の中で薬や処置に関して制限があり、気をつけないといけないタイプは、緑内障全体の1/10程度なのです。

 

眼の中には房水という水が循環しています。涙とは違うものです。その圧力、眼をゴムボールに例えるとその「張り」が眼圧ですが、その眼圧に視神経が耐えられずに折れていくのが緑内障という病気です。

房水の出口は黒目(角膜)と茶目(虹彩)との間にあり、そこを隅角(ぐうかく)と言います。その隅角が狭いタイプだけが薬や処置の制限があるのです。これを閉塞隅角緑内障といいます。

下の図が閉塞隅角緑内障、上の図がそれ以外の開放隅角緑内障です。薬の中には虹彩が開いてゆく作用を持つものがあり、虹彩が開くと隅角の方に折りたたんだように寄っていくので、隅角が狭くなります。閉塞隅角で狭くなりすぎると、水の出口が塞がってしまい、眼圧が急に上がる「緑内障発作」を起こしてしまうのです。すると激しい頭痛や視力低下、強い充血を片一方の眼に起こすのです。

しかし、40歳以上の方で緑内障は5%あるのですが、閉塞隅角は0.6%しかありません。つまり緑内障の方の10人に一人しか閉塞隅角ではないのです。当院ではそういう危ない方には全員お声掛けをしていますので、何も言われていない場合には隅角は狭く、問題ないのです。不安がある方やどのタイプか判らない方は、かならずお電話下さい。

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