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大阪アイバンクについて

[2015.06.26]

3年前から大阪アイバンクの監事を務めさせていただいている。

アイバンクというのは、角膜移植のための角膜の提供を登録者の皆様からいただき、それをいろんな医療機関にあっせんすることで、提供いただいた角膜を無駄にしないための組織だ。現在は角膜だけでなく、強膜(シロメ、新しい緑内障手術で需要が高まっている)のあっせんも行っている。大阪アイバンクは日本でも古いアイバンクのうちの一つであり、昭和38年に創立されている。私が阪大眼科の研修医だった昭和60-61年にも、夜中や日曜日でも呼ばれて角膜(実は眼球全体)の摘出に他医療機関に伺ったことがある。阪大角膜グループのはしくれである私自身も、当然アイバンクに登録しており、死後は角膜を役立てていただこうと思っている。

大阪アイバンクの理事には在阪5大学医学部の教授、大阪府眼科医会長、大企業の会長さんや重役さんなどの錚々たるメンバーが並んでいる。そこに一開業医である私がなぜ監事で加わることになったのかはよく判らない。ただし、前理事長の真鍋礼三名誉教授は阪大眼科入局時の恩師であるし、私を推挙してくださった現理事長の下村嘉一近畿大学教授も研修医時代からの角膜グループの恩師であるので、ありがたくお受けしてその任に当たらせていただいている。

現在角膜移植はアイバンクからの提供眼だけでは慢性的に不足になるので、米国はじめ他国のアイバンクからの輸入角膜も使って何とかニーズにこたえている状況である。また、脳死移植が始まってから、心臓死でも提供可能な角膜の提供は却って減少傾向にあるため、まだまだ献眼登録が必要である。また、最近の運転免許証には、裏に臓器提供の可否を記入する場所があるので、皆様、ぜひそこにご記入いただきたい。(心臓死で提供できる角膜と腎臓だけでも、アイバンクも腎バンクも非常に助かるはず)

理事と異なり、監事は会計監査と報告の義務があるので、年一回監査のため千里の阪大病院の北側にあるアイバンクまですべての書類のチェックに行く必要がある。また理事会は年2-3回だが、そのほかに評議員会、献眼者追悼法要などがあり、年数回は代診や診察時間の変更が発生する。皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解くださるようお願い申し上げます。

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